大問1がリスニング、2が短問集合、3が英作文、4、5が長文問題であることは例年通りです。今後もこのパターンが大きく変わることはないでしょう。
まず大問1のリスニングです。
毎年、放送問題1から放送問題3までの3問構成です。問題形式も変化はあまりありません。ここで注意すべきは、放送問題1が一番長く、1分前後の放送を聞いて後の5つのQuestionに答える問題になっていることです。もしも問題形式を知らなかったり、あるいは知っていても心の準備ができていないまま試験が始まったりしてしまえば、何も出来ないまま問題が終わってしまい、後の問題に大きく影響を与えることとなるでしょう。
ここではいかにうまくメモを取るかがポイントとなります。
放送問題2と放送問題3はそれぞれ長くても30秒程度の文なので、放送問題1さえうまくクリアできればそれよりはハードルは低いと思われます。
次に大問2~5に移ります。
短問、英作文、長文とはいいながら、短問が簡単、英作文が難しいなどと単純に片付けるわけにはいきません。さらに英語は、例えば理科・社会のようにこの単元をやったからこの問題が解けるというものでもありません。どの問題も、単語・文法を「おおよそ」ではなく「完璧」に自分のものにし、さらに3年分をすべてマスターして初めて出来るようになるのです。
ただし、毎年問題パターンはあります。もっともパターンがわかったからといって解けるようになるわけではなく、逆にパターンを知らなくても単語・文法さえできれば解けます。
注意すべきは、その「国語」的な難しさです。
例えば、4(1)②で「ひろが行きたいところ」に関して問題となっているのですが、本文中、ひろが「~へ行きたい」と直接言っている文はありません。最初の文で輝が「行きたい場所について発表する」といい、続けてひろに「どこの話をするのか」と質問したのを受けて、ひろが「台湾の話をする」と答えているところがあります。この文全体から、ひろが行きたいところは台湾という結論になるのです。
したがって、文章全体の意味を。おさえる力が必要になってくるのです。
もっともこの長さの長文が2題もあるのは、受験生にとってはかなりの負担といえます。数学の大問7同様、次の年の受験生が「過去問演習」として使うためのものとするのがベストではないでしょうか。
しかしながら、長文が読めるようになると英語は急に楽しくなるものです。先に言った単語・文法の力が完璧になったら、根気よく長文の練習をし、しっかり長文を読める力をつけるべきでしょう。

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